仏壇じまいや墓じまいを行う際、初めてだとどのようなお供え物を用意すればよいのか迷いますよね。
先祖や仏様への感謝を込めて行うこれらの儀式には、適切なお供えが欠かせません。
この記事では、墓じまいの場合も合わせて書いてますが、特に「仏壇じまい」の際に必要な具体的なお供え物や準備の方法を詳しく解説します。
宗派ごとの違いや、避けた方がよいものも含めて、初めての方にも分かりやすく紹介します。
この記事でわかること
- 仏壇じまいの際に必要なお供え物の種類や選び方が理解できる
- 仏壇じまいにおける正しい準備方法やマナーがわかる
- お墓や仏壇の魂抜きに適したお供え物がわかる
- 仏壇じまいの費用や服装などの基本的な知識が得られる
仏壇じまいのお供えに必要なもの一覧

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仏壇じまいを行う際に、どんなお供え物を用意すべきか悩む方も多いでしょう。
ここでは、基本的な「お供え」の種類や選び方について解説し、供養に適したものを一覧で紹介します。
進行
- お墓の魂抜きで必要なお供え物は
- 仏壇の魂抜きをしないとどうなるのか
- 仏壇じまい費用の相場について
- 仏壇の魂抜きの時の服装マナー
- 閉眼供養のお供え物に関する注意点
お墓の魂抜きで必要なお供え物は
お墓の魂抜き、これは「閉眼供養」とも呼ばれる儀式で、仏様やご先祖の魂をお墓や仏壇から抜き取るために行います。
お墓の魂抜きでは、お供え物が欠かせません。基本的にお供え物として準備するのは、五供(ごくう)と呼ばれる5つのものです。
これは「線香」「浄水」「花」「ろうそく」「食べ物」を指します。
お供え物といえば、お水と食べ物のことを指すのかと思っていましたが、この時初めて5つ全部が揃って「お供え物」だということを知りました。
たとえば、「線香」は故人の霊を清めるために使いますし、「浄水」は仏様に捧げる清らかな水です。
「花」は新鮮な花を選ぶことが大切で、仏様の周りを美しくする意味があります。
「ろうそく」は灯りを灯すことで霊を導き、「食べ物」は故人が好きだったものや季節の果物などを供えると良いです。
ただ、宗派や地域によって細かいルールが異なる場合があるので、事前に菩提寺や僧侶に相談するのがおすすめです。
特に「五辛(ごしん)」と言われるニラやタマネギなどの匂いの強いものは避けた方が無難です。
これは仏教では、欲を刺激するものとして控えられているからということです。
仏壇の魂抜きをしないとどうなるのか
仏壇の魂抜きをしないまま仏壇を処分してしまうと、故人や仏様の魂を不適切な形で扱ってしまうことになります。
魂抜きは、仏壇やお墓に宿っている魂を安らかにあの世に戻して感謝の気持ちを伝える大切な儀式です。
これをしないで物理的に仏壇を処分すると、仏様やご先祖をないがしろにする行為と見なされる場合があります。
わかりやすく言えば、魂が宿っているままの仏壇をゴミとして捨てるようなものです。
私たちの生活で言えば、大切な思い出が詰まったアルバムを何の気持ちもなくポイっと捨てる感じです。
それでは心が落ち着かないし、どこか後ろめたい気持ちになりますよね。
仏壇の魂抜きをしないと同じような感覚で、家族の中にも後悔が残るかもしれません。
魂抜きをすることで、仏壇やお墓を処分する前に「今までありがとうございました」という感謝の気持ちをしっかり伝えることができます。
そうすることで、心の中でも一区切りがついて、次のステップに進めるはずです。
仏壇じまい費用の相場について

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仏壇じまいをするときの費用は、依頼する内容や場所によって違ってきますが、一般的には3万円から6万円程度が相場です。
この費用には、魂抜き(閉眼供養)と仏壇の処分が含まれています。
具体的には、僧侶を手配して魂抜きをしてもらい、その後に仏壇を適切な方法で処分してもらう流れです。
ちなみに私の場合ですが、お任せにしたこともあって総額でおよそ5万円ほどになりました。
菩提寺がある場合、檀家としての関係があれば比較的安く済むこともありますが、ネットや業者に依頼すると少し費用が上がることもあります。
私自身も以前、仏壇じまいを考えた際に調べたところ、菩提寺だと1万円から3万円、業者だと3万円以上かかることが多いと知りました。
また、地域や仏壇のサイズによっても処分費用が変わります。
小さい仏壇なら比較的安く処分できることが多いですが、大きな仏壇は処分費用が高くなることがあります。
具体的には1.2メートル以下の仏壇なら2万円ほどで処分できることが多いです。
どちらにしても、事前に見積もりを取るのが安心です。
費用の違いには宗教的な要素も関わるので、僧侶や業者に確認してから手続きに進むと良いでしょう。
仏壇の魂抜きの時の服装マナー
仏壇の魂抜きに参加するとき、服装に迷う方も多いですよね。
経験したからわかったのですが、実はそこまで厳格なルールはありません。基本的には法事やお葬式に近いイメージで、控えめな服装が求められます。
礼服が一番無難ですが、そこまでフォーマルな場ではないので、喪服でなくても問題ありません。
大事なのは、派手な色や柄を避け、落ち着いた色味の私服を選ぶことです。
具体的には、黒、グレー、ネイビーなどのシンプルな服装が良いです。
スーツでなくても大丈夫ですが、カジュアルすぎる格好(デニムやTシャツなど)は避けましょう。
子供の場合も、制服やシンプルな服装でOKです。
服装は「故人やご先祖への敬意を込めたもの」というイメージで選ぶと良いですよ。
たとえば、友達の結婚式には華やかに、葬儀には控えめに装いますよね。
魂抜きも、先祖に感謝する場ですから、その場にふさわしい落ち着いた服装が大切です。
閉眼供養のお供え物に関する注意点
閉眼供養では、お供え物を準備することが大切です。
お供え物には「五供(ごくう)」と呼ばれる基本のものがあり、これには先ほどご紹介した「線香」「浄水」「花」「ろうそく」「食べ物」が含まれます。
この五供を揃えてお供えすることで、故人やご先祖への感謝を表すことができます。
ただし、いくつか注意点もあります。
たとえば「食べ物」は故人が生前好きだったものを選ぶのが一般的ですが、
「五辛(ごしん)」と呼ばれるニラやタマネギ、ニンニクなどの匂いの強いものは避けるようにしましょう。
これらの食材は、仏教では欲望を刺激するものとして控えられています。また、肉や魚などの生ものや、腐りやすいものも避けるのが無難です。
お花についても、トゲのあるものや毒性のあるものはNGです。
たとえば、バラやスイセンなどは避けた方が良いです。
お花を選ぶ際は、菊やカーネーションなど、仏壇に合うお花を選ぶのがおすすめです。
仏壇じまいでのお供えの準備とマナー

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仏壇じまいでは、お供え物の準備やマナーにも気を配ることが大切です。
具体的な準備方法や、お供えをする際に気をつけたいマナーについて詳しくご紹介します。
進行
- 真言宗での特有の手順
- あると万全!墓じまいに持っていくもののリスト
- 仏壇じまいのお布施の準備方法
- 墓じまいのお布施の封筒はどうする?
- お墓の魂抜きで必要なお供え物の種類
- 墓じまいの石屋さんへのお礼は必要か
真言宗での特有の手順
仏壇じまいを行う際、宗派によって手順や考え方が異なることがありますが、真言宗には特有の儀式がいくつかあります。
私も実際に真言宗でお仏壇じまいを経験しましたが、他の宗派と少し違う点にちょっと戸惑ったことを覚えています。
まず、真言宗では「開眼供養(かいげんくよう)」と「閉眼供養(へいげんくよう)」が重要です。
開眼供養とは、お仏壇や仏像に魂を入れる儀式で、閉眼供養はその魂を抜く儀式です。仏壇じまいをする際は、魂を抜く「閉眼供養」を行います。
また、真言宗では「護摩焚き(ごまだき)」という独特の儀式もあり、炎を使って供養することもあります。
この護摩焚きは、祈りや願いを炎にのせて天に届けるという意味合いがありますが、すべての仏壇じまいに必ず行われるわけではありません。
地域やお寺によって異なるので、事前に確認すると良いですね。
私が感じたのは、真言宗は「祈り」や「供養」の部分に特に重きを置いているということ。
例えば、閉眼供養の際に使用するお香やお花にも、故人やご先祖への感謝の気持ちを強く込めることが大事だとされます。
お仏壇じまいはただの片付けではなく、先祖に対する最後の礼儀なので、その気持ちを忘れずに臨みましょう。
あると万全!墓じまいに持っていくもののリスト

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墓じまいをする際には、以下のの物を事前に準備しておく必要があります。
私が実際に墓じまいを経験した時、準備がしっかりできているとスムーズに進むことがわかりました。
ここでは、墓じまいに持っていくべきものをリストにしておきますので、参考なれば幸いです。
-
お供え物
墓じまいでもお供え物は重要です。基本的には「五供(ごくう)」と呼ばれる、線香・浄水・花・ろうそく・食べ物を持っていきます。食べ物は故人が好きだったものを選ぶと良いですが、腐りやすいものや匂いの強いものは避けましょう。 -
お布施
墓じまいの際、僧侶にお願いして「閉眼供養(魂抜き)」をしてもらう場合が多いです。そのため、お布施を準備しておきます。お布施の金額は地域やお寺によって異なりますが、一般的には5,000円〜3万円程度が目安です。 -
御車代(お車代)
お寺からお坊さんを呼んで墓じまいを行う場合、その移動費として御車代も準備します。金額は距離にもよりますが、5,000円〜1万円程度が相場です。 -
御膳料
もし、墓じまいの時間が昼食時などにかかる場合、お坊さんに対して食事代として御膳料を包むこともあります。これは、5,000円〜1万円程度が目安です。 -
線香やマッチ、ライター
現地でお参りをする際に使用する線香や、それを点けるためのマッチやライターも持っていくと安心です。 -
ビニール袋や雑巾
墓じまいの際には、墓石を移動させる前に簡単な掃除をすることもあるので、汚れを拭くための雑巾や、不要になったお供え物を入れるためのビニール袋を持参すると便利です。
これらを忘れずに準備しておくことで、墓じまいがスムーズに進むと思います。
仏壇じまいのお布施の準備方法
仏壇じまいを行う際、お布施の準備も重要なポイントです。
私は最初、普通に現金で手渡しするのだろうと思っていましたが、それはどうやら大きなマナー違反だったようです笑
これは基本的なルールを押さえておけば心配はありません。
まず、お布施を入れる袋は白い無地の封筒か、白黒の水引が印刷された袋を使用します。
葬儀と同じように、シンプルで清潔感のあるものが望ましいです。表書きには「お布施」と書き、裏には自分の名前を書いておくと良いでしょう。
金額については、一般的には5,000円〜3万円が相場です。(私の場合は2万円にしました)
ただし、地域やお寺によって異なるため、事前に確認することをおすすめします。
私の経験では、檀家として長く付き合いのあるお寺だと比較的少額でも大丈夫でしたが、ネットで依頼する場合や檀家でない場合は、少し高めになることがあるそうです。
また、ちょっと面倒に感じる人もいるかも知れませんが、御車代や御膳料を別途包む場合は、それぞれ別の封筒に入れ、「御車代」や「御膳料」と表書きしておきましょう。
これは、魂抜きの儀式をお願いするお坊さんに感謝の気持ちを込めて渡すものですから、金額やマナーについてはしっかり確認しておくと良いですね。
最後に、お布施を渡す際「ほんのお気持ちで恐縮です」と言いながら必ず両手で丁寧に渡します。
感謝の気持ちを込めて、しっかりとした姿勢でお渡しすることが大切です。
墓じまいのお布施の封筒はどうする?

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墓じまいのときも、仏壇仕舞いと同じで、お坊さんに読経をお願いするとお布施が必要になります。
その際に気になるのが、仏壇仕舞いのときと同じ無地か白地の厚手の封筒でいいのかな?と思いますが、これがちょっと違うようです。
私も初めての時はどうすれば良いか迷いましたが、意外とシンプルなルールがありました。
お布施を入れる封筒は、基本的に「白無地の封筒」か、白黒の水引が付いている封筒を使うのが一般的です。
お葬式で使うようなものと似ていますが、白無地のものであれば、家にある封筒でも代用できます。
ただし、見た目に派手なものや装飾がついているものは避けたほうが良いですね。間違っても冠婚用のおめでたい系のものは辞めておきましょう。
表書きには「御布施」と書き、裏面に自分の名前を記載するのが基本です。
また、これは仏壇仕舞いと同じで、御車代や御膳料を別途渡す場合も、別々の封筒に分け、それぞれ「御車代」や「御膳料」と書いておくと丁寧です。
これも同じですが、渡すタイミングとしては、閉眼供養(魂抜き)が終わった後、お坊さんにお礼を述べながら両手で丁寧に渡すのがマナー。
私も経験しましたが、心を込めて渡すと良い雰囲気で終えることができました。
お墓の魂抜きで必要なお供え物の種類
お墓の魂抜きを行う際にも、お供え物が欠かせません。
私もいざ準備するとなると「何を用意すればいいの?」と迷いましたが、
これも仏壇仕舞いと同じように、基本は五供(ごくう)と呼ばれる5つの供え物が基準になります。今回は少し詳しく解説してみます。
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線香
お墓参りでもおなじみですが、線香は故人への供養の象徴です。穏やかな煙が天に昇るように、亡くなった方への思いを込めて火を灯しましょう。 -
浄水(きれいな水)
仏教では水は清めの意味があります。お墓の前にきれいな水を供えることで、故人の魂を浄化し、安らかな状態に導くとされています。ペットボトルなどに水を入れて持参すれば手軽です。 -
お花
お墓には色とりどりの花を供えることが多いですが、特に派手すぎず、落ち着いた色合いの花を選ぶと良いでしょう。菊やユリなどが一般的です。ただし、トゲのある花や毒を持つ花は避けるようにしましょう。 -
ろうそく
ろうそくの光は、仏様の前を明るく照らす役割を持ちます。小さな火を灯すことで、故人の魂が迷わず安らかに過ごせるように願います。風が強い場所では火をつけるのが難しい場合もあるので、風よけのグッズがあると便利です。 -
食べ物(故人の好物)
故人が好きだった食べ物をお供えするのも一般的です。果物やお菓子など、日持ちのするものを選ぶと良いでしょう。ただし、肉や魚などの生ものや、強い匂いのするものは避けましょう。
お供え物は、故人への感謝と安らかな成仏を願う気持ちを込めて準備するものです。
私はいつも、故人の好きだったお菓子を思い出しながら選ぶようにしています。
お墓参りの際にも役立つ基本なので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
墓じまいの石屋さんへのお礼は必要か
墓じまいをするときに、石屋さんにお礼をするべきかどうか迷う方も多いですよね。
私も「感謝の気持ちはどう表せばいいのか?」と悩んだものです。
結論から言うと、石屋さんへのお礼は必ずしも必要ではありません。
ただし、感謝の気持ちを示したい場合は、御車代やお礼として包むこともあります。
地域や風習によっても違いますが、石屋さんが長年お墓の管理やメンテナンスに関わってくれていた場合は、お礼を包むのが丁寧なマナーです。
包む金額については、大体5,000円~10,000円が一般的です。
お坊さんに渡す御車代と同じくらいが目安ですね。このお礼を包む際には、白無地の封筒に「御車代」と書いて渡すといいでしょう。
もし、どうしても不安があれば、事前に石屋さんにお礼の要否を確認しても良いですし、地域の風習についても役場などに確認しておくと安心です。
私自身も、石屋さんに感謝の言葉を伝えるだけでも、十分な気持ちが伝わることを学びました。
何より大切なのは、気持ちをしっかり伝えることだと思います。
まとめ:仏壇じまいや墓じまいのお供えで必要なもの

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仏壇じまいを行う際、お供え物に関しての準備はかなり大事でした。
何も知らないと、お坊さんがやってきてから慌てて買い出しに行くことになったり大慌てになってしまう所でした。
あと、これまでご紹介したお供え物やお布施以外に、行事のときは、数珠(じゅず)も忘れないように持参しましょう。
以上のように、お仏壇じまいに必要なお供え物は、特別に難しいものではありませんが、心を込めて準備することが大切です。
この記事のポイント
- お墓の魂抜きには「五供」が必要(線香、浄水、花、ろうそく、食べ物)
- お供え物には宗派や地域ごとの違いがあるため事前確認が重要
- 五辛(ニラ、タマネギなど)は仏教的に避けた方が良い
- 魂抜きをしないと故人や仏様を不適切に扱うことになる
- 仏壇じまいの費用は3万円〜6万円が相場
- 菩提寺があると仏壇じまいの費用が安くなる場合がある
- 小さい仏壇は処分費用が比較的安い
- 魂抜きの際の服装は派手すぎず控えめな服装が良い
- 礼服でなくても黒やグレーなど落ち着いた私服で大丈夫
- 閉眼供養のお供え物も五供を揃えるのが一般的
- 真言宗では「開眼供養」と「閉眼供養」が重要
- 真言宗では「護摩焚き」という炎を使った儀式が行われることもある
- 墓じまいには線香やお供え物の他にビニール袋や雑巾も持参すると良い
- 仏壇じまいのお布施は白無地の封筒に入れ「お布施」と表書きする
- 墓じまいの際、石屋さんへのお礼は必要ではないが感謝を示すことは大切
何を準備すれば良いのか迷った時は、僧侶や仏壇店に遠慮せず相談してみるのも一つの方法です。
私自身も、いつも心を込めた供え物を準備することで、しっかりとした供養ができたと感じています。
参考文献:一般社団法人 全日本仏教会: https://www.jbf.ne.jp